当社のビジネスモデルは「ローコスト住宅を仲介すること」です。こうした仕事をしていると、ローコスト住宅のメリットばかりを強調してお客様に説明しているように思われます。
ローコスト住宅は「価格が安い」という最大のメリットがあります。これによって住宅ローンの月々の返済額が少なくなったり、不動産投資の利回りがよくなったりします。

社長は「ローコスト住宅を売っている」のでメリットばかりを強調しているように見えるんですが、デメリットはないでしょうか?

ローコスト住宅は、価格が安いという最大メリットと、安いがための「リスク」を比較しながら、デメリットとして考えなければなりませんね。
それぞれの住宅には、良い面もあれば悪い面もあります。「ローコスト住宅」をひとくくりにして論じることはできません。販売する会社によっての方針や評判が異なります。
今回の記事では、多くの人が考えるであろう「ローコスト住宅のデメリット」とは、注文住宅との比較や、ネットで拾った意見などを交えながら当社目線で考えていきます。
ローコスト住宅のデメリットを考える際には、比較の対象としては、価格が高い「注文住宅」との比べるのが説得力があります。
ローコスト住宅の購入にデメリットは?注文住宅との比較で!
ローコスト住宅の多くは「建売分譲住宅」です。これは全国的な傾向の中で、新築住宅を建てる際に、注文住宅で建てる人、建売分譲を購入する人の割合が地域ごとに変わっています。
住宅の種類 | 件数 | 年齢(歳) | 家族数(人) | 世帯の 年収(万円) |
住宅 面積(㎡) |
敷地 面積(㎡) |
建設費 購入費(万円) |
注文住宅 | 135 | 43.4 | 4.2 | 585.8 | 131.4 | 391.3 | 3,339.8 |
建売住宅 | 109 | 38.4 | 3.3 | 452.3 | 106.4 | 202.6 | 2,569.9 |

さすがに佐賀市だけの統計はなかったので「佐賀県全体の注文住宅と建売住宅の比較」で考えます。
この調査から分かることは以下のようなものです。
- 注文住宅の建設費(土地代を除く)は建売住宅の取得費の1.3倍
- 住宅取得の年齢が注文住宅購入者の方が高い(5歳上)
- 世帯年収は注文住宅購入者が133万円多い
ローコスト住宅メーカーの中にも、規格注文住宅を販売していることがありますが、その割合は小さいと予想されます。一方で、建売住宅の「住宅面積」を見ると、約100㎡であることから、この多くは「ローコスト住宅であろう」と考えられます。
ローコスト住宅を購入する年齢層にとっての「デメリット」は?
ローコスト住宅を購入する年齢層は、注文住宅購入の年齢層よりも若いことは分かりました。当社の経験で言えば、ローコスト住宅の購入を考える方の多くは20歳代後半から30歳代です。
つまり、こうした方たちは『「賃貸住宅」で賃料を支払うよりも、ローコスト住宅でマイホームを持ち住宅ローンを支払った方がよい…』と考えた上で購入を決断しています。

佐賀市内で賃貸住宅に住んでいて新築建売住宅を購入したいと考える方は「子ども部屋がほしい」という人が多いです。
佐賀市内の賃貸住宅では、間取りが多いタイプが「2LDK」です。駐車場が各世帯平均が1.5台分という程度です。このような賃貸住宅から、「子どもが成長したのでそれぞれの部屋を持ちたい」と希望される方が多いです。
当社が仲介販売しているローコスト住宅の標準の間取りは「4LDK」+S(サービスルーム)で、木造2階建て、トイレ2カ所、ユニットバス、駐車場は最低でも2台分は確保されています。
ローコスト住宅のデメリット ~ネットの意見を拾ってみた!
当社の経験上、ローコスト住宅を購入されたお客様から直接的な不満を伺ったことがありません。ですので、「ローコスト住宅のデメリット」を考える上で、どのような意見があるかをネットから拾ってみました。
- 間取りなどの自由度が低い
- デザインが安っぽい
- 設備の基本グレードが低い
- 基本設備が最低限なのでオプション工事の追加が必要
- アフターサービスが心配

いろんなサイトを見たら「ローコスト住宅のデメリット」はこのような意見が大半でした。
ここからは、ネットで拾った「ローコスト住宅のデメリット」について、当社の目線から語ります。
間取りなどの自由度が低い
ローコスト建売住宅は、完成した家を購入するため「間取りの自由度はない」です。購入者自身が間取り設計に関わりたいならば、ローコスト住宅の「規格注文住宅」を選び、その中から自分の生活スタイルに合った間取りを選ぶという方法があります。
一方、コスト面から「ローコスト建売住宅を購入する」と決めている方においては、間取りの自由度は最初からこだわっていないことが多いです。
デザインが安っぽい
ローコスト住宅のデザイン性は「無難なもの」が多いように思えます。これは、販売するパワービルダーの経験値で、多くの人に受けがよいデザインを定型にしているからです。
間取りはパターンがあり、外壁の色などは分譲する地域によって変わってきたりします。また、その年や販売会社の方針によって外構のスタイルやバルコニーの形などが違います。
設備の基本グレードが低い
ローコスト住宅の最大の特徴は「部材・設備などを大量仕入れによって安く抑えていること」です。したがって、住宅内の設備に関しては、小さい工務店などの注文住宅よりもはるかに安い金額で仕入れています。
大量仕入れのために「設備の基本グレード」が全国的に一律の場合が多く、独自性という意味合いではデメリットがあります。ただし、各設備のグレードが低いというのは当たらないかと思います。
基本設備が最低限なのでオプション工事の追加が必要
ローコスト住宅は無駄な設備を徹底的にカットしているため、購入後に「オプション工事」をすることが必要です。
当社が仲介している㈱アーネストワンの建売住宅では、雨戸や網戸、カーテンレール、テレビアンテナなどの設備がないために、購入後にオプション工事をする必要があります。
アフターサービスが心配
アフターサービスへの不安に関しては、多くの方が抱えることでしょう。これについては販売会社それぞれで基準とルールが異なるので、一概にデメリット面だけを強調ができません。
しかしながら、ローコスト建売住宅を販売する際に、法律で定められている「基準」があります。これは法律が改正されたために、これまでとは異なるルールが適用されることになりました。ここでは詳しくは割愛しますが、主に以下の点をチェックしてみてください。
- 住宅瑕疵担保保証
- 長期保証 【品確法】
- 短期保証 【内部仕上げ】【建具・虫害・外構】【外部仕上げ 建物】【設備】

当社は「ローコスト住宅」の仲介をする際に、アフターサービスなどの種類などをお客様に説明しています。
「ローコスト住宅はアフターサービスが悪い」とは一概に言えないこともありますので、それぞれの販売会社の基準よって判断してください。
まとめ:ローコスト住宅のデメリット「リスクとメリット」比較
今回の記事では「不動産投資でのローコスト住宅」については述べませんでしたが「価格=コスト」に対する考え方は、これを「投資として行う」際に最も顕著に出てきます。ちなみに、新築建売住宅を不動産投資として行う際には『ローコスト住宅でないと採算』が合いません。

マイホームは「投資」とは違いますよ。

そのとおりです。ただし、最近は、ロースト住宅を「資産」としてお金が稼げる仕組みの中で購入する人も増えてきているのも事実です。
マイホームとしてローコスト住宅を購入された方も、月々の返済を少なするために「コスト面を最重視」しているのが多いですね。
「ローコスト住宅のデメリット」としては、最大のメリットである「低価格」ということに関して、購入希望者の情報不足などから「有益な情報を見落としていた」ということがあります。具体的には、住宅の値引きのタイミングや値引き交渉などです。
当社では、佐賀市内のローコスト建売住宅の情報をお客様に提供をしております。実際の内覧時にはおいては「ローコスト住宅ならではの特徴」などを説明しますので、ご希望の方はお気軽にご連絡ください。